最近投稿した『赤い橋の下のぬるい水』のレビューを読んでくれたなら、『うなぎ』にもきっと惹かれるはずだ。主演は清水美砂と役所広司で、監督も同じ今村昌平が務めている。『うなぎ』はかなり風変わりな作風で、日本の地方コミュニティの描き方が非常に魅力的だ。彼らは何もない場所に暮らし、基本的にはどこへも出かけず、やることが釣りくらいしかない。だから、退屈な日常に彩りを添えるために、自分たちで奇妙でユニークなひとときを生み出すのだ。どの登場人物も予想できない行動をするので、その点が観ていて面白い。
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