『アバウト・ラブ』は三部構成のオムニバス映画で、その二番目の作品が『台北』だ。他の二つは東京と上海が舞台になっている。個人的には、『台北』が愛の描写として最も正直で率直に感じられたため、ここではこの作品に焦点を当てた。台湾人の女とその友人の日本人の男が夜遅くに棚を組み立てることになり、そこで大きな言語の行き違いが生じる物語だ。監督は、私の好きな映画『藍色夏恋』も手がけている。彼の作品では、愛は常に混乱を伴うものとして描かれることが多く、それが彼の持ち味だ。ちなみに、この監督も私と同じさそり座である。
© 2005 - Toho